濃姫の代役が決まった件。

麻薬取締法違反容疑逮捕された沢尻エリカ氏が演じていた濃姫の代役が、
川口春奈氏に決まったとのこと。
まずは、めでたいと言っておきたい。

本来の私の立場は、茂木健一郎氏に近い。
作品は作品だし、犯罪は犯罪であり、
独立事象としか言えないと考える。
なので本来は撮影済み分に関しては、
取り直される必要はないという立場である。

とはいえ、NHKが取り直すと決めた以上、
私ごときの意見には何の意味もない。

なので、ちょっとだけ書きたいことを書いてみたい。
つまり、脚本を書き換えてみないかという提案である。

濃姫が今回重要な役回りになったのは、
主人公明智光秀と同じ美濃出身であり、
全く明智光秀と縁もゆかりもない尾張人たる織田信長への
紹介者という立ち位置だからだろう。

でもこの縁、あったのか、と思っている。
根本史料たる「信長公記」や一次資料にそんなものがあったなんて、
ついぞ知らない。
「絵本太閤記」などの江戸期の講談本でにわかに作られた話であり、
戦後の空間では司馬遼太郎氏の「国盗り物語」で敷衍され、
今や常識化されているだけでは、と感じる。

今の時代に即して語るなら、
地縁血縁に縛られず、常識を疑った織田信長が、
天下人の上り詰めた点を重視して書いた方が良い。
丁度、IT企業の社長のごとく。
純粋に才能だけの社員光秀が、同僚の秀吉とともに
出世していくのだが、に絞った方が賢明だ。

講談調の濃姫の時代はそろそろ終わった方かよくないか。