写真集のはなし7

麻生久美子写真集「久美子」

麻生久美子・平地勲

 

A4版上製;78ページ

出版社:スコラ   

発売日:1995/12/18

サイズ:30.5×22.2×1.3cm

 

時効警察」が帰ってきた。

時効警察はじめました」という名前になって。

ある種、カルト的人気の高い作品であるし、

私ごときの意見など不必要であろうし、作品の分析はしない。

 

ここでは、麻生久美子氏を語る。

 

女優としては、若干だけ不遇に思える。

あれだけの美貌を誇りながら、

代表作は深夜枠の「時効警察」シリーズなのか、

映画の「モテキ」(2011)なのか今一つわからない。

何とはなしにだと、神木隆之介氏との共演した、

「Renta!」のCMのジャージを着たお姉さんが代表作ではと言いたくなってはくる。

 

で表題の写真集の話になる。

何回か前、ブルセラの起源について若干語った。

1980年代末にセーラー服とブルマ姿が合同する形で、

写真集の中に取り込まれて来たということだ。

「クリーム」が1992年に創刊されていたりもする。

まあ、ブームが来ていたわけだ。

 

そのブームの最中、1995年に作られた写真集がこれだ。

もし「女学生写真集」というジャンルがあるとするなら、

この作品はその頂点ではないかと考えている。

 

文法は簡単。

学校の中で、制服姿の写真を撮り、

窓辺から、体育の授業の姿の彼女を見つめている。

要は学校だから、制服だし体操服なのだ。

ある種のリアリティだろう。

 

写真集は、彼女のプライベート写真を挟み、

後半に移る。

 

下校後のデートタイムでは、

私服姿の彼女と接近して戯れている。

学校より近接ぽいのも読み取ってくれると嬉しい。

ミニのワンピースで、黒のキャミソールで。

当たり前のことだが、制服姿ではない。

 

「彼女とデートに出かけ、嬉しくてカメラを向けた風味」の完成形とは言える。

 

後、ブルセラ系の写真集が批判を受けるのには、理由がなくはない。

いつも常に制服や体操服なわけないではないか。

1990年代後半以降、でもそんな写真集結構多かったりもする。

 

この写真集傑作です。

もし代表作にお悩みでしたら、

麻生久美子氏にお願いがあります。

これ、デジタル配信しませんか。

その価値はあります。